【登山と水分補給】登山で必要な水分量はどれくらい?【初心者必見】

登山中の水分補給は、登山者にとって重要なテーマです!

登山で適切に水分補給ができていないと、体に酸素や栄養素が回らなくなるのでバテやすくなりますし、脱水症状となり、熱中症や高山病、頭痛など、さまざまな体調不良の原因となるからです。

私自身も、今でこそ頻繁に水分を補給するように気をつけていますが、登山を始めたばかりの頃は以下のように考えていました。

  • 登山で必要な水分量がわからない!
  • 荷物が重くなるから、水は少なめで良いかな?
  • 水を飲むタイミングがわからない…後でまとめて飲めばいっか。
  • トイレに行きたくなるのは嫌!水を飲むのは我慢しよう。

当時の私は、あきらかに山行中の水分の摂取量が足りていませんでした…。では、どのように準備すれば良いでしょうか?

この記事では、登山初心者向けに、山行中の水分量の目安、準備のポイント、水分摂取のタイミング、何を飲むのがおすすめかなど、解説していきます。

登山で適切に水分補給する方法を学んで、安全で快適な山行を楽しみましょう!

目次

登山で必要な水分量は?

かずなり777さんによる写真ACからの写真

目安を知ろう!簡単な計算式でチェック

まずは、登山で必要な水分量の目安を、簡単な計算式で確認しましょう。

以下の式は、運動生理学の山本正嘉教授の研究によるもので、登山の水分量の基準として用いられています。

行動中の脱水量(ml)=(体重+荷物の重さkg)×行動時間×5ml

実際に計算してみましょう。

例えば、神奈川県の丹沢大山に登ります。登山口から往復3.5時間です。体重60kgの登山者が5kgの荷物を持って登る場合を計算式に当てはめてみます。

(60kg+5kg)×3.5h×5ml = 1137.5ml(約1.2l)

上の条件で丹沢大山に登った場合、約1.2リットルの水が必要だということがわかりました。500mlのペットボトルを3本用意すれば足りる量ですね。

上記の式を目安に、場合によっては微調整が必要です。

例えば、夏場の低山はかなりの水分量が失われますので(暑いので)、水分を多めに用意した方が良いでしょう。普段から汗を大量にかく人なども、多めに持って行った方が良いですね。

水は多めに準備しよう

私はペットボトル1本分500ml分のお水を余分に持っていくようにしています。

なぜなら、山では不測の出来事が起こる可能性があるためです。

例えば、持ってきた水が漏れていたり、転んでケガをして歩けなくなったり、遭難して数日山の上で過ごすなんてことがあるかもしれません。

万が一、転んでケガをしてしまった場合には、余分に持ってきた水で傷口を洗えます。遭難した場合には、命を繋ぐ水になるかもしれません。

登山をしていると、自分だけではなく、友人や周りの人に何かあることも考えられます。不測の事態に備えた事前の準備は、登山では大事なことだと思っています。

実際に、私は北アルプス縦走中に遭難者に出会い、余分に持っていたお水をあげたことがあります。お湯もあったので、ホットチョコレートを入れてあげました。お水も食糧も尽きていたそうで、どれだけ感謝されたことか…!
結局、自力で下山することもできず、ヘリコプターで運ばれていきましたが、無事で本当に良かったです。

水が重い…負担を減らす方法は?

瑞牆山登山道入り口

水をたくさん持って行くと重いですよね…。自宅から持っていく他に、水を補給する方法はないのでしょうか?

登山コースに水場があるか確認!

登山の地図を見ていると、しばしば「水」と書かれたマークがあります。そのマークがある場所で、「飲める水」が補給できます。

「飲める水」であっても、あくまで自然の中にあるものなので、必ずしも水質が保証されている訳ではありません。私は加熱処理をして、コーヒーや料理に使う用として補給することが多いです。

またシーズンによっては、雨量が少なく水場が枯れていることもありますので、初心者のうちは水場を当てにせずに、事前に用意していくことをおすすめします。

数日間の縦走などで、どうしても水場を当てにしなければならない時には、事前にインターネットで情報収集するか、近くの山小屋に問い合わせて調べておくと安心です。

山小屋や売店で飲み物が購入できる

登山コースによっては、山小屋や売店があります。事前に購入できるところをチェックしておけば、必要最低限のみ持参して、荷物の負担を少なくできます。

登りに必要な量だけ自宅から持参して、山頂の山小屋で下山時に必要な分を追加購入するという方法もおすすめです。

当たり前のことですが、自分で山上に運ぶ労力を省く分、山の上で購入する飲料水はそれなりに高額です。500mlのペットボトルで500円なんてところも多いですよ。

富士見平小屋のメニュー
富士見平小屋のメニュー

季節によっては山小屋や売店がクローズしている場合がありますので、事前にホームページや電話などで、最新情報を確認しておくようにしましょう。

同行者と荷物の手分けをする

ソロ登山では自分で全て背負う必要がありますが、山友達と一緒に登る場合には、荷物を手分けするのがおすすめです!

一人が調理器具を持つなら、もう一人が水を多めに持つなど、工夫をして荷物を減らしましょう。もし一緒に登山をする友人が初心者であれば、経験者が率先して仕切ってあげると良いですね。

お互いの荷物の重複が防げるので、両者の荷物の負担を軽減する事ができますよ。

水分摂取のタイミングは?

水分摂取のタイミングは、失われていく水分量を「こまめに少しずつ補給すること」がポイントだと言われています。

人間の体内の水分量の3%が失われると脱水症や熱中症の症状が出ると言われていますが、喉が渇いたタイミングだと、すでに2%近い水分量が失われている状態に値するそうです。つまり、喉が渇いたタイミングでは遅いということですね。

感覚で水分を摂取するのではなく、計画的に少しずつ水分を摂取することが大切です!一度にたくさん摂取してしまうと、尿で排出されてしまうので、こまめに摂取することもポイントですね。

登山初心者の中には、歩くのに必死で「ボトルを取り出して飲む」という行為自体が、億劫に感じられる事があります。

そんな時には、容器を工夫すると良いでしょう。ハイドレーションシステムと呼ばれる、吸引用チューブのついた容器を選べば、ザックから取り出す事なく、歩きながら水分補給ができてしまいますよ!

▼容器(登山用の水筒)についての記事こちら

何を飲むのがおすすめ?

登山で水分補給は、何を飲むのが良いのでしょうか?基本的には、自分の好きなものを選んで良いと思いますが、以下のポイントに気をつけましょう。

水が万能!

やはり「水」は万能でおすすめです!水さえあれば、山ごはんにも使えますし、お湯を沸かしてコーヒーやお茶を飲むこともできます。ケガをした時には、傷口を洗うこともできますよね。

水を用意する場合には、汗をかくことによって失われる「塩分」「ミネラル」を同時に補給する必要があります。不足する栄養素は、行動食で摂取するようにしましょう。

▼行動食についての記事はこちら

夏場はスポーツドリンクが効果的

スポーツドリンクには、水だけでは補給できない塩分・ミネラルが含まれているので、汗をたくさんかく夏山登山時におすすめです。

水をボトルに入れていけば、粉末タイプの粉を入れて、スポーツドリンクを作ることができますよ!濃さの調節も可能です。

お茶は水分補給に向かない?

お茶に含まれるカフェインに利尿作用があるので、登山時の水分補給には向かないという記事を見かけますが、私は口がさっぱりするので1本持っていく事が多いです。

お昼時には、ごはんと一緒にお茶が飲みたくなります。

トイレが近くて心配な人は、もしかしたら避けた方が良いかもしれませんが、基本的には問題ないと思います。こまめに摂取することで、トイレにいく頻度も少なくできますよ。

まとめ

最後に、自分が初心者のころに感じていた疑問点から、記事のポイントをまとめます。

登山で持っていく水の量がわからない!

計算式「(体重+荷物の重さkg)×行動時間×5ml」に当てはめて、適切な水分量を計算しよう!

ペットボトル1本分(500ml)余分に持参をおすすめ(不測の事態に備えて)

荷物が重くなるから、水は少なめで良いかな?

水は必ず適切量持っていくように。荷物の負荷を減らしたい時には、登山道途中の水場や売店・山小屋を活用するか、荷物を同行者と分担するなどの工夫をよう!

初心者:飲料を飲むタイミングがわからない…。後でまとめて飲めばいいよね?

こまめに飲むことが大切です。歩くのに必死でも水分摂取を怠らないように、ハイドレーションを使うなど容器に工夫しましょう!

トイレに行きたくなるのは嫌だから、水を飲むのは我慢しよう。

水を飲むことを我慢するのは絶対にダメ!
一度にたくさんの量を飲むことが、尿として排出されてしまう原因なので、こまめに少しずつ摂取することがポイントです。


参考にした本

鹿屋体育大学の山本 正嘉教授による、「登山の運動生理学」に関する研究がわかりやすくまとめられた本です。

あらゆる登山と運動・体に関する知識本が出ていますが、ほとんどの本が山本 正嘉さんの研究がベースになっているのではないでしょうか。

全ての主張が科学的データに裏付けられているので説得力があります。登山が好きな人には、全員に読んでほしい本だと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

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