こんにちは、DC山岳部ちか(@dc_mountain)です。
新しく大型ザック「カリマー・クーガー」を購入し、今年の夏は登山・キャンプで大活躍しました。
近年は、さまざまなメーカーからザックが発売され、往来よりも大きく軽量化されたUL(ウルトラライトザック)をはじめ、購入時に何を基準にしたら良いか悩むことが多くなりました。
そんな中で、私が「カリマー・クーガーグレイス55-70」を選んだ理由から、ザックの機能面(ディテール)、山で使って気に入ったポイントまで、詳しくレビューします。
これから大型ザックを購入しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
カリマー ・クーガーの種類
まず、カリマー ・クーガーの種類を紹介します。
容量
まず、カリマーのクーガーには、5種類あります。
大型ザックには女性モデルが少ないことが多いですが、カリマーは「クーガークレイス」という名前の女性シリーズも出しています!
- cougar(クーガー)45-60L
- cougar(クーガー)55-75L
- cougar(クーガー)75-95L
- cougar grace(クーガーグレイス)45-60L(女性モデル)
- cougar grace(クーガーグレイス)55-70L(女性モデル)
このモデルを購入する人は、テント泊縦走(またはソロキャンプなど)で使う人が多いと思いますが、その場合は55-75Lサイズが一番汎用性が高くておすすめです。
もう少し軽量化できる(荷物が少ない)という人は、45-60Lサイズでもテント泊縦走できると思います。
私は、女性なので、クーガーグレイス55-70Lにしました。
一般的に、テント泊縦走するには、およそ50L以上必要と言われています(近年は、装備の軽量・小型化が進み、40L程度のザックを使っている人もいます)
▼大型ザックの詳しい選び方についてはこちら
カラー
カラーは、ユニセックスモデル・女性モデルと、若干展開が異なります。
- Navy(紺色)
- Cinder(カーキー色)
- Chilli(赤色)
- Navy(紺色)
- Cinder(カーキー色)
- Wine(濃いピンク色)
どれも、派手なカラーすぎず、少し大人っぽい色味に押さえられています。
▼ユニセックスモデル・クーガーのカラーをチェック
▼女性モデル・クーガーグレイスのカラーをチェック
▼2023年最新モデルが出ました!(ブルーがかわいい)
カリマー・クーガーの機能(ディテール)をレビュー
続いて、カリマー・クーガーの細かい機能(ディテール)を写真で見ていきましょう。
ザック全体に強度の高い生地を使用
カリマークーガーの一番の特徴は、頑丈なところだと思っています。
生地は、コーデュラナイロンの420ディニール。摩擦に強く、高強度で知られる素材を、ほぼザック全体に使用しています。
近年ULザックが流行っていますが、軽いザックは生地の耐久性を犠牲にしているので(200ディニール以下を使うこともあります)、岩場などに擦ってしまうと破れてしまうなどのリスクもあります。
そんな中で、目先の流行に乗らず、本質で勝負しているのがカリマー・クーガー。強度があるので、ガンガン使っても安心なところが嬉しいですね。
収納力抜群!(拡張性が高い)
カリマー・クーガーは、ザックの容量55-75Lの表記を見て分かる通り、拡張性が高く収納力が抜群です。
まず、ポケットがかなり多いです。
大きな雨蓋。いつも、化粧ポーチ・衛生用品などを収納していますが、スカスカ(笑)
500mlのペットボトル3本くらい入りますね。
雨蓋の裏側にはメッシュ素材の収納あり。モバイルバッテーリ・コード類などを入れています。
そしてヒップベルトにもビッグなポッケが…。
近年の大きなスマホもすっぽり収納できて、さらにお財布なども入れられるので、サコッシュいらない?って感じです。
ドリンク入れは、メッシュではありませんが、背負ったままでも取り出しやすく、落ちにくい構造になっています。
ザック下層部分は、2気室になっているので、テントなどすぐに取り出したいものを収納するのに便利です。
また、ザックにカラビナなどを引っ掛けて外付けできるデイジーチェーンやストラップも多いので、登山後にお土産などを購入して荷物が増えても収納に困るりません!
私は登山中に外付けでジャラジャラつけるのが好きではないのですが、
キャンプで使う時には、小型テーブルや椅子、ランタンを外付けしたりしています(めちゃくちゃ荷物持ち歩けて便利!)
もっともっと荷物を入れたい!という時には、サイドの隠しジッパーを開けると、マチが現れます(笑)
サイドの隠しポッケに荷物を入れると、細長かったシルエットから、ちょっと太った丸いシルエットに変わります(右側に荷物を詰めてみました)
頑丈なヒップベルト・背面システム
2019年モデルチェンジにより、荷物の重量を効率よく分散し、体全体で支える「背負い心地」がアップデートされました。
一目でわかるのはこの頑丈なヒップベルト、分厚い背面パットはこちら。
肩だけで背負うのではなく、頑丈なヒップベルト・背面システムのおかげで、荷物の重さが体全体に分散されて「軽く」感じるのです。
なので、何日も縦走するようなハードな登山でも肩が痛くなることがありません。
細長なのに、雨蓋が頭に当たらない!
カリマーのザックは縦長タイプで、アルパイン向けのザックです。
ヨーロッパのブランドは縦長ザックが基本、アメリカのブランドは横広ザックが多いです。ヨーロッパは、高い山に登るアルパインスタイル、アメリカは比較的平らな道を長距離歩くロングトレイルが主流だからです。
自分の山行スタイルから、どちらのタイプがあっているのか一度考えてみると良いですね。
縦長タイプのザックは荷物をたくさん入れると、雨蓋が立ち上がって頭にポンポン当たってしまうことがあります。
特に、ヘルメットを装着している時はなおさら。
それがかなりストレスなのですが、カリマーのクーガーは、ヘルメットをつけた時にも雨蓋が頭に当たらないように事前に設計されています(ヘルメットクリアランスシステム)
これは実際かなり役に立つので、購入の決め手としてもポイント高かったです。
フロントポケットが便利!
カリマー・クーガーには、フロントポケットに濡れたものを雑に入れられて便利です。
フロントポケットも頑丈なナイロン素材で、他メーカーのザックに多いメッシュ素材ではありません。
メッシュ素材は収縮性があるので、荷物を入れやすいというメリットはありますが、耐久性は低くてよく穴があきます。
私の日帰り用ザックは、メッシュポケット部分に、見事に穴が空きました(笑)
カリマー・クーガーのようにナイロン素材を採用していれば、アイゼン・ストックなども入りますし、さっと濡れたレインウェアを入れておくのにも便利です。
緊急時のホイッスル付き
チェストベルト部分は、ホイッスルが付いています。
遭難した時など緊急時に、自分の場所を知らせるのに必要な装備です。
どのザックにも基本的にはついていることが多いのですが、意外に「これホイッスルだったの!?」と知らない人が多いので、チェックしてみてくださいね。
背面の長さは調整可能
カリマー・クーガーは背面の長さを簡単に調整できます。
通常のザックであれば、背中の長さでザックのサイズ(S・M・L)などを決めますが、
クーガーは独自のサイズアジャストシステムと搭載、無段階で背面調整できるのでワンサイズで作られています。
しかも背負ったまま、調整の紐を自分で引っ張るだけなので簡単ですよ!
カリマー・クーガーに付属されていないもの
アタックザック
カリマー・クーガーには、残念ながらアタックザックが付属されていません。
しかし拡張性が高いので、ストラップで調整して小さく使うことで、特にアタックザックは必要ないという人もいます。
個人的には、アタックザックは自分で選びたかったので、付いてなくてもOKと思っていました。
▼後日、SEA TO SUMMMITのアタックザックを購入しました。
▼アタックザックの選び方はこちら
レインカバー
カリマー・クーガーには、レインカバーが付属されていないので、必要な人は別に購入する必要があります。
上級者になると、レインカバーを使わずに、大きいドライサックで内部の荷物を防水する人もいます。
私はドライサックで防水しつつ、レインカバーの使いたい派です(びしょびしょのザック持って帰りたくない…泣)
購入の決め手:重さよりも「背負い心地」を重視!
カリマー・クーガーは、他メーカのザックと比べても重量があります。
カリマーと同様に背負い心地を重視するメーカーである同モデルと、約300g程度の重量差があります。
ザック種類 | 重さ |
---|---|
カリマー・クーガー55-75L | 2,740g |
カリマー・クーガーグレイス(女性)55-75L | 2,550g |
グレゴリー・バルトロ 65L | 2,490g |
グレゴリー・ディバ(女性)60L | 2190g |
そのため、購入に迷っている人は「重量」を気にして、どうしようか…と決めかねている人が多いのではないでしょうか。
基準は人それぞれだと思いますが、
私がクーガーを購入しようと思った決め手は、重いはずなのに「背負った時に一番軽く感じたから」です。
登山界で間違えなく人気1位はグレゴリー、カリマーと同様に重量がありますが「背負い心地」が良いことで有名です。
しかし、私が実際に背負ってみた感覚だと、背負い心地ではカリマーの方が勝ってると感じました。
山で使ってみて、気に入ったポイント
実際に山で使ってみて気に入ったポイントをレビューします!
重量が増しても、体感する重さは変わらず
荷物を体全体で背負うってこんなに大事なのか…と実感しました。
荷物が重くなるほどに、体感する負荷も増えるのかというと、あまり感じる重さが変わらないことに気づきました。
それもこれも、分厚い背面パットとヒップベルトのおかげ!
カリマーのザックは、名前の由来「carry more=(もっと運べる)」をまさに体現するザックで、荷物が重くなるほどに真価を発揮するザックだと改めて感じました。
拡張性が高いから、さまざまなシーンで使える
拡張性が高いと荷物がたくさん入るだけでなく、小さくザックを使いたい時にも便利だと思いました。
日帰り登山でも、ザックのストラップをギュッと閉めれば、日帰りザックと同じように使っても不自然ではありません。
飛行機に乗って遠出する時にも、大きすぎるザックは手荷物に入りませんが、ギュッと閉めて小さくすれば大型ザックに見えないので大丈夫です。
私は仕事で地方や海外に行くことも多いので、この拡張性の高さで「大きく」も「小さく」も使えるところが気に入りました。
落ち着いたカラーで使いやすい
テント泊山行は基本的に一人が多いので、ザックを背負っている写真が少なくて申し訳ないのですが…。
カリマー・クーガーは、落ち着いたカラーが多いので、手持ちのウェアと合わせやすいところも気に入りました。
私はアウター(レインウェアなど)に派手な色を持ってくることが多いので、落ち着いた色味のザックが見つかってかなり助かりました!
まとめ:とても気に入ったので、長く大切に使います!
カリマーの大型ザッククーガーを紹介しました。
大型ザックの中でも、かなり重量がある方ですが「背負い心地」の良さで、重い荷物も軽く感じてしまうザックです。
また、質にこだわった耐久性の高いザックなので、長く使いたい人におすすめです。
私もせっかく奮発して購入したので、これからいろんな山・キャンプに連れて行ってガンガン使い倒したいと思います。
ぜひ、大型ザックを探している人は、候補の一つとしてチェックしてみてください。
クーガーに新しいモデルが出ました!
新しいモデルでました(女性モデル)
レインカバーも忘れずに!
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