夏山登山を快適に楽しむ【虫除け対策・最強グッズ】を紹介します!

夏山でも長袖長ズボンが基本

こんにちは、Mountain DCちか(@dc_mountain)です。

夏山シーズンになってくると気になるのが虫です。登山中は、さまざまな虫がこぞって目の前に現れ、特に顔周りを攻撃してくるので「うっとおしいな〜」って思いますよね。

山に生息する虫はわずらわしいだけではなく、命にもかかわるような危険な虫(マダニや蜂など)もいますので、特に夏山シーズンは虫除け対策が必須です。

そこで、今回は登山初心者が知っておきたい基本的な虫対策方法から、山行中に効果が高い虫除けスプレーの種類、万が一刺されてしまった時に用意しておきたいグッズを紹介します!

ぜひこの記事を参考に、事前に虫対策の方法を学んで、快適に夏山を登りにいきましょう〜!

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山で危険な虫の種類を知っておこう

スズメバチ
Photo by haim charbit on Unsplash

では、まず山に住んでいる虫の種類を紹介します。その上で、そんな危険があるのか事前に把握して対策しましょう。

ヤブ蚊

登山やテント泊では、特に夜にヤブ蚊の被害に遭う確率が高くなります。

ヤブ蚊は、普段よく見る蚊とは少し違い、刺されると腫れやすく、猛烈な痒さが続くという特徴があります。

アブ・ブヨ

アブやブヨも、同様に吸血され、刺されると痒くなります。ただし、蚊とは違い皮膚を噛み切って吸血するため、チクッと痛みを感じる時があります。

そして蚊よりも痒みが長く続き、人によっては大きく腫れたり、刺された皮膚が硬くなったりすることがある厄介な虫です。

6月〜9月に出没する機会が多く、特に水辺や川の渓谷近くに多く、集団でおそってくることもあるので要注意です。

きれいな水の流れる水辺は特に注意

マダニ

マダニは、刺されて放置すると感染症で死に至ることもある恐ろしい虫です。

生息域は日本全国、活動時期は4月〜11月頃ですが、冬に活動するマダニの種類もいます。山だけでなく平地にもどこにでも生息しています。

マダニはどこにでも生息:Photo by jo vangrinderbeek on Unsplash

大きさは3mm-4mm程度で肉眼でも確認できますが、吸血すると10mm-20mm程度にも膨れ上がります。人の皮膚に取り付いたらセメントのように固定されてしまうため、無理に剥がそうとすると歯が残り、そこから感染症を引き起こす場合があります。

刺されても痛みが発生しないので、山から下山したら全身チェック、もし刺されていたら必ず病院で治療してもらうようにしましょう。

ヤマビル

ヤマビルは、筆者の住んでいる丹沢地域に多く生息することで有名ですが、生息域を広げているのでどこでも注意が必要です。

ヤマビルが活動する時期は4月~11月、気温が20度以上でじめじめした気候を好みます。雨が降った後には、活発化します。

人や動物の二酸化炭素や体温に反応して足元から這い上がってきて、刺されても痛みを全く感じません。

一番の被害は、ヒルジンと呼ばれる血液凝固抑制物質を注入してから血液を吸うので、血が数時間止まらなくなり、気づいたら足元が血だらけだった…という事態が発生します。

血で染まる靴下
血で染まる靴下

スズメバチ

スズメバチは攻撃性が強く、刺されると強い痛みが生じ毒性も強いので、見かけたら近寄らないことが一番です。

スズメバチ
Photo by Anne Nygård on Unsplash

夏のスズメバチ活動時期は、黒や色の濃い服装などは避けて、なるべく明るい服装を身につけることをおすすめします。制汗剤や整髪料などの甘い匂いにも反応するので、なるべく香りの強いものは避けた方が良いです。

6~11月が活動期なので、山では特に注意してください。登山道にススメバチの巣などがある時には、事前に周知されていることがあるので、チェックしておきましょう。

登山の虫対策の基本は服装から

夏山でも長袖長ズボンが基本
夏山でも長袖長ズボンが基本

まずは、登山の虫対策の基本として、登山の服装や身につけるものを確認しましょう。

長袖長ズボンが基本

日本の山では、長袖長ズボンが基本という話を聞いたことはありませんか?

いろいろな理由があるかと思いますが、一番は虫対策のためだと思っています。

白馬
長そで長ズボンが基本

というのも、私は仕事で海外(主にヨーロッパの山)に行くことが多かったのですが、みんな半そで半ズボンを履いていて「かっこいいな〜」と憧れた時期がありました。

その後、日本で仕事仲間と山登りに行った時、ヨーロッパスタイルで半そで半ズボンの服装をしていた同僚はみんな見事にアブにやられていました(笑)

やはり昔から言われていることには意味があるんだな〜と思った次第です。

半ズボン&タイツも危険!?

タイツで武装する人も近年よく見かけますが、虫の針が通過してしまう薄さのものだと、タイツをはいていても危険です。

もし、タイツだけで登りたい時には、虫除けスプレーなどを併用して虫を寄せ付けない工夫が必要です。

▼夏山登山の服装については以下の記事をどうぞ

首や後頭部もカバー

登山では、帽子やバンダナを着用するのが基本です。

登山
登山用の帽子

日除け対策だったり、ケガから行動部を守る役割をしてくれますが、虫対策としても有効です。特に、日本人の髪の毛は黒い人が多いので、スズメバチの標的にもなりやすい傾向があります。

また盲点となりやすい首元も、ネックゲーターやバンダナを身につけるなど、対策しておくと安心です。

防虫ネットを被ろう!

2022年追記ですが、今年は虫の当たり年みたいです…。

八ヶ岳も南アルプスも北アルプスも、特にアブが多いそうでみんな刺されて帰ってきています。メマトイという顔まわりにまとわりついてくる虫も多いので、虫除けネットを用意することをおすすめします。

アウトドア人気ブランドのSEA TO SUMMITの防虫ネットは持ち運びに便利!

お守りがわりに「オニヤンマ君」

本当に効果があるの?と半信半疑に思う人も多いと思いますが、実際に使っている人の話を聞くと一定の効果はあるようです。

虫たちの天敵である「オニヤンマ」の形をしたアクセサリーで、帽子などにつけている人が多いようです。

お守りがわりに試してみても良いかもしれませんね。一時期は大人気で入手困難でしたが、最近は落ち着いてきてネットで普通に購入できます。

山行中に効果的な虫除けスプレーはどれ?

夏山には虫はつきもの!

基本的には服装である程度カバーできたとしても、夏は暑いですし常に長袖を着れるわけではありません。

ふとした瞬間に虫にやられてしまうことも考えられますので、虫除けスプレーなどで二重にガードしておくと安心です。

超強力な虫除けスプレーから、お肌に優しい天然成分のものまで、登山で活躍するアイテムを紹介します。

最強の虫除けスプレーはディート配合のモノ!

虫除けスプレーは、ディートが配合されているものが最強です。

海外では、高濃度のディートが配合されているものが売られていますが、現在日本国内ではディート30%までが限度と決まっています。

ディート配合の虫除けスプレーは効果抜群、持続力も5〜8時間と持つので、しっかり対策したいという人にはオススメです。

その反面、ディートの濃度が強いと副作用があり、小さい子供(12歳まで)や皮膚の弱い人は避けた方が良いといわれています。

蚊、ブヨ、アブ、マダニや、ヤマビルにも一定の効果があります。

ディート30%配合虫除けスプレー

ディート30%配合で携帯もしやすいサイズ!

ディート30%配合【たっぷりサイズ】

ディート10%以下は子どもにも使える!(6ヶ月未満を除く)

ディート10%コンパクトサイズ ミニオンズデザイン

ディート10%配合、アルコールフリーでお肌にやさしいスプレー

子供にもOK!イカリジン配合虫除けスプレー

イカリジン配合の虫除けスプレーは、年齢による使用・回数の制限がなく、ディート同様の効果があると注目を集めています。

日本には2015年にはじめて虫除け成分として承認、ディートを使いたくないという人におすすめです。

蚊、ブユ、アブ、マダニの4種類に効果があります。

イカリジン15%配合 ミストタイプ

イカリジン15%配合 ジェルタイプ

イカリジン配合15% シートタイプ

天然ハーブ配合のハッカやユーカリのスプレー

ハッカスプレーなどに代表される、お肌に優しい天然ハーブを使ったスプレーも、一番手軽で効果が高いのでおすすめです!

ハッカやユーカリは虫が嫌う匂いでなので、スプレーするとアブやブヨなどが目の前から一気に消えます。

私が一番よく使うのは自作のハッカスプレー、虫除け対策にもなりますし、服の上からスプレーするとミント効果でひんやり涼しくなり、夏山の暑さ対策にも重宝しています。消臭・雑菌効果があるので汗の匂いにも効果的です。

ただし、汗などで流れやすく持続性はあまりないので、こまめにスプレーする必要があります。爽快感が気持ち良いので、かなりの頻度でシュッシュしたくなりますよ!

ハチ・アブ・ブヨ・マダニ・ヤマビルと全般的に効果があるといわれています。

ハッカスプレー

ハッカスプレーのレシピ

  • ハッカ油 15滴
  • スプレー容器
  • 無水エタノール10ml
  • 精製水(水道水でもOK)90ml

※注意:エタノールを入れないとハッカ油が水に溶けません!

北見のハッカ油がおすすめ

無水エタノールが必要

配合が面倒な人は、アロマスプレーが便利!

虫除け成分配合の日焼け止め

アウトドア専門のスティックタイプの日焼け止めで、近年「登山好き×美容の専門家」がコラボして作った商品が話題になっています。

日焼け止めですが、ユーカリやハッカ油の成分が配合されているので、虫除け効果があります!ホワイトと肌色(ナチュラルカラー)が選べますので、試してみてはいかがでしょうか。

アウトドアUV(SPF50+PA+++)

ヒル対策は専門のスプレーがおすすめ

ヤマビルがたくさんいる山域に近づく時には、ディートやハッカなども効くといわれていますが、やはりヤマビル対策専門のものを使う方が効果が高いので安心です。

私も夏の丹沢に登山するような時には、必ずヒル下がりのジョニーを携帯します。衣類の上にスプレーするだけでヤマビルが寄ってこなくなります。

虫対策したのに刺されてしまった…

虫対策をしたにもかかわらず刺されてしまった…という時も必ず出てきますので、アフターケアグッズもそろえておきましょう。

ポイズンリムーバーで毒抜き!

ポイズンリムーバーも万能なので登山では必須アイテムです。虫に刺された時の毒抜きとして使います。

ススメバチに刺された時にはモチロン、ヤマビルに刺された時にも傷口から「ヒルジン」という成分を抜き出すことによって、早くに回復が期待されます。

虫に刺された後は、毒が体に回る前に応急処置で毒抜きをすることが大切です。

口で吸い出すという方法は、口の粘膜から毒が入り中毒を起こす可能性があるのでNG、ポイズンリムーバーを使いましょう!

ポイズンリムーバー

▼登山のファーストエイドについてはこちら

抗ヒスタミン成分配合のステロイド剤を塗る

アブ・ブヨ・ヤブ蚊などに刺されてしまった時は、痒みや腫れを抑えるために、抗ヒスタミン成分配合のステロイド剤を塗るのが推奨されています。

また、スズメバチやヒルに刺されてしまった時は、ポイズンリムーバーで毒抜きをした後の炎症止めとしても使用します。

私が普段使うのは「ムヒアルファEX」です。代表的なものなので、一つ用意しておくと、いざという時に家庭でも役に立ちます。

まとめ:虫除け対策をして夏山を快適に歩こう!

登山の虫除け対策について、どんな虫による被害があるのか、服装選びの基本、効果が高い虫除けスプレー、アフターケアグッズに関してまとめて紹介しました!

マダニや蜂など、運が悪ければ命にも関わる虫がいますので、決して軽視をせずに対策をしていってくださいね!これから夏シーズンで登山をする人も増えてくると思うので、ぜひ登山前に読んで情報集取にお役立てください。

私自身も虫は大嫌いですが、事前に準備をしっかりして登山・アウトドアを楽しみたいです。

虫に負けずに、どんどん夏山に出かけましょう〜!

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夏山でも長袖長ズボンが基本

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