こんにちは、DC山岳部ちか(@dc_mountain)です。
1日目は、栂池から白馬岳に登頂して、白馬の山のパノラマを楽しめる登山ルートを歩きました。
2日目は、白馬山荘に宿泊して、いよいよ秘境の祖母谷温泉へロングコースを下ります。途中の、清水岳へと続く尾根道は素晴らしい景色で、夏には人が少なく高山植物の宝庫の穴場コースでもあるそうです!
しかし、清水岳を下って林間コースに入ってから、とてつもなく長いロングルートが待っていました。平日ということもあってか、私たち以外の登山者ともすれ違いませんでした。
また、ところどころ登山道が崩れているところもあり、エスケープできるルートもありません…。毎年、遭難が発生するコースとのことなので、ブログで実際に歩いた感想などレポートしたいと思います。
登山道はハードでしたが、祖母谷温泉は最高でしたよ〜!
2日目:白馬山荘から祖母谷温泉コース概要
▼登山地図(白馬岳エリア)
▼北アルプス登山で参考にしている本(祖母谷ものっています)
コースタイム目安(当日ログ)
- コース概要:白馬山荘から清水岳尾根を通って祖母谷温泉
- 公式コースタイム:往復7時間45分
- 累積標高差:上り(約670m)下り(約2,732m)
- 総距離:約14.7km
白馬山荘(08:30分頃出発)
↓1時間55分
清水岳(10時30分頃着)
↓1時間50分
不帰岳避難小屋(12:10分頃着)
↓4時間
祖母谷温泉(16:30分頃着)
前日までの行程・アクセス
▼1日目は、栂池から白馬岳のコースを歩きました。
白馬山荘から祖母谷温泉コースを写真で紹介!
では、当日歩いたコースを写真で紹介していきます。想像以上にハードで、祖母谷温泉に到着したときにはクタクタでした。
朝は、白馬山荘でお留守番
白馬岳山荘で、朝3時にヘッドライトを付けながらいそいそと出発していく仲間たち…。
どうしても雪倉岳に登りたいと、往復4時間のルートを歩きに出発していきました。
山小屋の人にも「いやー、かなりの健脚でも祖母谷だけで辛いですよ…」とやんわり止められたのですが…。クレイジーな仲間たちは雪倉岳でご来光を見て、長かったーといいながら帰ってきました。
私も行きたかったけど、体力的に心配なのでお留守番…泣
朝ごはんは、早く出発する時間に合わせてお弁当にしてもらったのですが、ごれが豪華でおいしかったです。
山小屋のテラスで剱岳を見ながら食べました♪
富士山や八ヶ岳方面の景色も見れました!
祖母谷温泉へ出発、まずは清水岳へ
全員そろったところで、祖母谷温泉へ出発。そんなこんなで、朝7:30分過ぎに出ることになりました。
小屋目の前の旭岳を巻くようにして登っていきます。
少し歩いたら、雷鳥が出てきてくれました!
かわいい…。やはり人が少なくて静かなところにいるのかな。
引き続き、清水岳へ向けて稜線を歩きます。夏はお花畑がきれいだろうな〜。
清水岳に到着しました。
特に山頂の目標らしきものはありませんが、景色はきれいでした♪
清水尾根の下り始めたところが、さらにベストビューでした。
白馬山荘から清水岳往復している人には1人出会いましたが、それ以降、祖母谷方面へ下る人にはすれ違いませんでした。
天国なのはココまで。あとは、地獄のようなロングルートが待っています…。
不帰岳避難小屋から祖母谷へ
黙々と歩き続け、ついに避難小屋に到着。
ここでちょうどお昼くらいだったのでランチ休憩にしました。
中はこんな感じでした。トイレはありません。
避難小屋から祖母谷までは、コースタイムでまだ4時間あります。
ここから先は、ひたすら林間コースを歩きますが、ところどころ鎖場や、崩落しているところがあるので(ロープなどは付いています)注意して下る必要がありました。
ロープに頼らないと下りられないような箇所がいくつかありました。
一気に標高を下げるのではなく、細かくアップダウンがあるのでとにかく長いです。
トラバース道が多いので、足元を踏ん張る必要があったりなどで脚力をかなり消耗しました。
いくら歩いても標高は下がらないし、周りの景色も変わらない状況が続きます。
もうしんどい…。いつ到着するのだろう…とずっと足元だけ見て歩いていました。
祖母谷に到着したときには、もうクタクタ…(笑)
やっと温泉に入れるーーー!!!
伝説が残る祖母谷温泉
祖母谷温泉は黒部渓谷に古くからある温泉。以下のような、伝説が残っているそうです。
昔々、麓で暮らしていた夫婦がいました。夫は年老いても女遊びの癖がなおらず、ついに夫婦関係が上手くいかなくなってしまいました。
気まずくなった夫は黒部の山奥に逃げ、妻は嫉妬に狂って追いかけました。しかし、夫は途中の餓鬼岳の谷を登っている途中に力尽きて亡くなり、妻も同様に道に迷って死んでしまいました。
夫が亡くなった谷が現在の「祖父谷(じじだに)」、妻が亡くなった谷が現在の「祖母谷(ばばだに)」と呼ばれるようになりました。そして、妻の恨みで熱湯が沸き、祖母谷に温泉が吹き出し「祖母谷温泉」ができました!
じじばばの谷、珍しい名前だと思ったら、そんな伝説が…(笑)
妻の怒りで温泉の源泉が吹き出している場所は「地獄谷」と呼ばれ、祖母谷温泉のやや上流にあります。
源泉はぐつぐつと沸騰しているので、そのお湯と川の水をうまく混ぜ合わせて「川温泉」を楽しむこともできるそう。
ただし、配合がかなり難しいので、私たちはお宿の露天風呂に入らせてもらいました。
男子風呂は外から丸見え(笑)ビールを飲みながら最高ー!
単純硫黄泉で、白く濁ったお湯、フワッと白い湯の花が浮いていました。
硫黄も強すぎずいい感じ、今まで入った温泉の中でも上位に入るほど気に入りました。
祖母谷温泉のお宿(テント泊も可能)
夜ごはんはこんな感じ。
舞茸は山から採ってきた立派なもので、舞茸ごはんがお変わり自由で最高でした♪
黒部の日本酒もおいしかったです。
宿泊は1泊2色付きで11,000円(グループで相部屋でした)
日帰り入浴700円、テント泊は1000円でした。
白馬から歩かなくても、富山県側の宇奈月駅からトロッコ列車に乗ってアクセスもできます!
- 宇奈月駅から欅平駅…黒部峡谷鉄道 トロッコ電車 片道約75分
- 欅平駅から祖母谷温泉…徒歩約40分
このままトロッコ列車で帰ればいいものの、なぜかまた唐松岳に登り返して八方へ下るコースを歩くことになりました…泣
まとめ:温泉は最高!でも、もう歩きたくない…
祖母谷温泉は本当に最高!
白馬岳から清水岳までの登山コースは景色がきれいな尾根歩きで良かったのですが、その後の祖母谷へ下るロングコースはもう二度と歩きたくないと思うくらい、とにかく長かったです…(笑)
そして、翌日からはトロッコで帰らずに、また唐松岳まで登り返します…。
そして同日のうちに、八方のリフト・ロープウェイで白馬に下山予定なので、乗り物の最終時間に間に合うように朝早く出発することになりました。
宿の女将に聞くと、明日の唐松岳への道はさらに整備されていなくて大変なコースなのだとか。だいたい10時間くらいはかかるのではないかと言っていました。
はたして無事に白馬にたどり着けるのか、次回のブログで綴りたいと思います。
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